"ハイフ施術"の事故増加_火傷や神経損傷も…
ハイフとは、特殊なレーザーを肌に照射することで、熱エネルギーを利用し顔を引き締める効果が期待できるという施術。外科手術不要で、比較的簡単にリフトアップやエイジングケアが可能なのが魅力です。
しかし、いっぽうでリスクもゼロではありません。中には事故によって逆効果に…といった例も存在するのです。ここではその事例や対策などについて、詳しくご紹介しましょう。
ハイフによる事故情報
実際に起きた被害事例
事故の事例としては、「顔面の麻痺」や「目の異常」、「経過で消えない跡・たるみが残った」、「皮膚の陥没・色素沈着が生じた」などが挙げられます。では、どのような状態だったのか具体的に見ていきましょう。
- 3か月前施術を受け、顔面の一部に麻痺症状が残った。家で鏡を見たら、右の上唇、口角がだらりと伸び切った感じで麻痺していた。その後、麻痺が治らず。
- 4か月前に9回目を受けいつもより痛みがあった。痺れで下を向くと無意識によだれが垂れる。2か月経っても右口角の麻痺が消えない。
- 目の上側と下側にもプローブを当てた。施術終了から3〜4時間後に左目に靄(もや)がかかったような違和感があり、翌日明らかに目の中心部がかすんで白くぼやけた。大学病院受診し、何度か検査した後に手術。
- フェイスラインがやけど跡のように細かいシワのたるみになってしまった。このたるみは時間経過とともに消えるものではないと言われたため精神的苦痛が大きい。
- 約3か月前、5回目の施術を受けた直後から顔面に違和感があった。鼻の脇に直径1.5センチほどの水膨れができ顔面に麻痺を感じた。Ⅱ度の熱傷と診断。水膨れが潰れた後、皮膚が陥没し、紅斑となり色素沈着して跡が残っている。顔の目立つところにダメージを受け、精神的なショックが大きい。
ハイフによる事故件数
消費者安全調査委員会の「事故情報データバンク」を参考にした発表によれば、ハイフ施術がもとで起こった事故は2015年11月~2022年5月までの間に“110件”と言われています(※)。特にエステサロンでのトラブルが多く見られますが、自ら施術を行う「セルフエステ」における事故も見過ごせません。
また、美容クリニックに関しては医師資格を持たないスタッフが接術を行った例もあるとのことで、ハイフを受ける場所の見極めが非常に重要だと言えるでしょう。
ハイフによる事故の原因
そもそも、なぜハイフによる事故が起こるのか?というと、考えられる原因としては「施術者の知識が不足している」ことや「機器の安全性への配慮が足りない」ことなどが言われています(※)。
ハイフに関しては法的規制が未だ十分でない部分もあり、大きな事故の発生を防ぐためには利用者側の施術に対する理解も重要です。事前にリスクや副作用についてもしっかり説明してくれるか、カウンセリング等で確認してみましょう。
ハイフの事故に合わない
ように気を付けるべきこと
まず、前提としてハイフは「医療施術」です。そのため、基本的にはクリニックで受けるのが望ましいと言えるでしょう。エステハイフに比べてエネルギーの強度にも上限がないため、十分な効果も期待できます。
また、医療の専門資格を有するスタッフが施術してくれる安心感や、副作用・トラブルに対しても適切なフォローが受けられる点もメリット。クリニックでは1人1人の肌質や症状に合わせた対応が心がけられていますから、初めての方も相談しやすいのではないでしょうか。
編集チームより
とはいえ、クリニックならどこでも良いというわけではありません。ハイフの事故を防ぐためには、信頼できるクリニックを探すことも重要だと言えます。このサイトでは信頼できる医師が在籍する美容クリニックのみをご紹介していますので、ぜひクリニック選びの参考にしてみてくださいね。
詳しく知る!